身近に「図書館」はありますか?
図書館と言うと「本を借りる場所」というイメージが強いですが、昨今の図書館には意外なサービスがてんこもり。
今回は知られざる図書館のサービスを紹介したいと思います。
私は引っ越しの際に徒歩圏内に図書館がある家を選びました。それくらい図書館は欠かせない機能を持っているからです。
地域によってそのサービスは様々。その例をご紹介していきます。みなさんの近所の図書館のサービスもぜひ調べてみて下さいね。
話題の新刊が読みたい!さくっとスマホで予約!
芥川賞や直木賞、本屋大賞などの話題作を読みたいなあ、でも借りてる人いるだろうなあ…
と、あきらめていた時代もありましたが、今は多くの自治体でネットの予約サービスが充実しているのでスマホでさくっと予約ができます。
ネットショッピングのように検索をかけると、その自治体にその本が何冊あって、予約をしている人が何人いて、自分は何番目の待ちなのかを見ることができます。
テレビで取り上げられた話題の本などは何百人も並ぶこともあるので、「だったら買ってしまおう」と判断することもできます。
また順番が回ってきたらメールでお知らせしてくれるので、いちいち図書館に出向かなくてよいのも非常に便利です。なにせ、図書館は無料。読みたい本を無料で準備してもらえるって、よくよく考えたらすごいことです。
ちなみに複数の本を予約することも可能な自治体が多いので、たとえば書店に行って「これ気になるなあ、おもしろそう」という本をその場で予約しておく、なんて技も使えます。もちろん子ども向けの絵本や雑誌、図鑑なども予約できます。
映画が観られる!ジブリやディズニーが借りられるところも!
図書館での取り扱いがあるかどうかによりますが、CDやDVDを置いている図書館ではそれらを聴いたり観たりすることができます。図書館のCD、DVDというと落語なんかの文化的なものに限られると思っている人も多いですが、図書館によっては最新のJ-POPやK-POP、洋楽のCD、ディズニーやジブリのDVDが借りられるところもあります。
映画に関しては図書館によっては話題作やアカデミー賞を受賞したものなんかも豊富にあったりします。子ども向けのアニメ作品を置いている図書館もありますので、子連れで図書館に行って自分が本を選んでいる間に図書館の視聴スペースでDVDを観て待っていてもらう、という使い方をしている人も見かけます。
ディズニーは地上波での放送も少ないですし、ジブリはサブスクでの配信がないので、無料で借りられるとあって非常にありがたいサービスです。
電子書籍がその場で読める!
昨今の図書館の驚くべきことは、電子図書館がある自治体が増えていること。主に都市部を中心として広がっています。
図書館の利用者登録が済んでいればどこからでもスマホやタブレットで電子書籍が借りられるというもの。ちなみに私の利用している自治体の電子図書館はるるぶなどの雑誌も豊富なので、まるで美容院にいる時のようにタブレットで雑誌を読むことができ、読み終えたらそのまま返却ボタンを押すだけなので大変便利です。図書館で何冊も雑誌を借りて抱えて帰る必要がなく、家にいながら雑誌が読み放題状態です。
家族でいろいろな種類の旅行雑誌を見ながら「どこに行く?」という話が家のリビングで無料サービスでできるということです。これは本当に便利な機能です。
また、電子書籍とはいえ同時に借りられる人数は限られているので、人気のものは予約サービスを利用しています。
貸し切りスペースの利用ができる!
図書館では自習室を設けたり時間予約制の貸し切りルームを設けているところがあります。
たとえば大学に併設された図書館などでは貸し切りルームで学生がゼミの話し合いをしたりすることに使っていますが、図書館の会員になれば誰でも使える、という場合もあります。
地域のボランティア活動の話し合いや学校行事のちょっとしたママ友同士の打ち合わせなど、いちいち誰かの家に集まったりランチをするのが負担になる時には図書館の部屋を借りるのも一つの手です。基本的に図書館は車でも徒歩でも公共交通機関でも集まりやすい場所にある上に、貸し切りルームは無料で使用でき、予約時間で区切られているのでだらだらおしゃべり会になってしまわないところも使いやすい理由の一つ。
お得な割引チラシやイベント情報がゲットできる!
一度じっくり見てみてほしいです。だいたい図書館の入り口付近にあるチラシコーナー。
図書館内で開催するイベント、自治体の他の施設で開催するイベント、割引チケットが付いたコンサートや博物館のチラシなどなど。私はこのチラシコーナーを発見した時、「この地域ってこんなにイベントやってるの?!」と驚きました。
地域のイベントは税金をかけてチラシ配りを全世帯にするわけにいかないので、一部の回覧板や掲示板にしか情報が載らず広報がおろそかになりがち。慌ただしく生活していたら市民が知らないままになっているイベントが結構あるのです。あとから「えー!知ってたら行ったのに!」という楽しいイベントもたくさん。
それらをまとめてSNSやアプリなんかで見やすく流してくれたらいいのですが、それが無い自治体もまだまだ多いです。その代わりとなるのが図書館のチラシコーナー。個人的には市役所のチラシコーナーよりも幅が広く充実している印象です。もちろん自治体によりますが。
高齢者向け、親子向け、児童向けなど、全方位に向けた地域の役立つチラシが置いてある感じです。地域のイベントに興味のない人からしたらただの紙切れですが、イベントに家族や子どもたちを参加させたいと考えていたり科学館や博物館などのお出かけに興味がある人にとっては定期的にチェックすると欲しい情報がゲットできるかと思います。
託児サービスがあるところも!
これは限られた自治体にはなりますが、図書館の部屋で保育士さんが月に数日やってきて託児サービスをしてくれる図書館があります。
「ママたちが図書館でゆっくり本を読む時間を」という試みで、私の以前住んでいた地域では無料で1時間預かりをしてくれる図書館がありました。
有料であったり時間の長さが違ったり、先着順なのか予約制なのかなどルールは自治体により異なりますが、託児サービスが存在していること自体を情報として知らないと利用できませんので、一度確認してみるとよいかと思います。
とはいえ図書館のホームページって古いものが多くてなかなか情報が更新されなかったりします。SNSのアカウントも存在しないところが多いですし…。私もこの託児サービスは実際に図書館のチラシで見つけて知りましたが、それ以外には市役所のホームページの端に小さく書かれているだけでした。
それでも先着順で多くのママたちが利用していたので、知っている人は知っている、という感じでした。皆が知っていたら殺到してしまったでしょうが、もう少し見えるところにあるとありがたいところですね。皆さんの自治体はどうでしょうか。
専門家の講座が受けられる!
図書館の多くは2階、3階建てになっているところが多く、本のないフロアには入ったことが無いと言う人も結構います。
本のない場所には集会室や和室などが用意され、カルチャーセンターのような役割を果たしている図書館が多いです。そういうとお年寄りが集まって生涯学習や趣味に打ち込む、というイメージを持つかもしれませんが、それだけではありません。
妊婦同士や子どもの小さいママ同士が愚痴を言い合う和気あいあいとしたゆるーい会があったり、保健師さんや医師を招いて「食育講座」「育児講座」「子どもの歯磨き講座」なども開催されています。子連れで参加するのでお互い気を遣わなくて済むのも嬉しいところ。
図書館で開かれるイベントは本を借りるついでにカウンターで予約できるものも多いので、手続きのハードルが低いのもポイントです。
育児の情報はネットで無限にあふれてきますが、ママ同士で聞き合ったり専門家に相談する機会が無料であるなら助かりますよね。
子どもが喜ぶ!親は楽できるイベント!
乳幼児向けのリトミックや手遊び、紙芝居や絵本の読み聞かせイベントが行われている図書館は多いです。家であやすのは限界…と感じた時は連れていくとプロが子どもを楽しませてくれますし、親は用意されたプログラムに身をゆだねながら楽しめるのもありがたいです。なかなか家ではできない大きなしかけ絵本やリトミックは、大人にとっても楽しくてリフレッシュになります。
小学生以上に向けたイベントも開催している図書館が多くあります。工作であったり化学実験であったり、子どもの興味を引くイベントが用意されています。いつもの学校の友達とは違う子どもたちと一緒に何かに参加させたい時にも良いですね。
親からすると、工作も実験も家でやるには準備や片付けが大変だったりするので、イベントとして外部でこういうことをしてもらえると助かりますよね。
本以外の貸し出しがある!
図書館によっては、本以外のものを貸し出しているところもあります。例えば子どもが多い地域では、地域のNPOと連携しておもちゃの無料貸し出しを行っているところも。
私が見かけたところだと、月に一度たくさんのおもちゃを図書館の部屋いっぱいに広げて、子どもたちが自由に遊び、気に入ったものを一つ持ち帰って次の月に返却する、というシステムでした。
電源で電車が走る大型のおもちゃや積み木セット、ドールハウスなど、大型のおもちゃがたくさんありました。経済的にたくさんのおもちゃや高価なおもちゃを買うことが難しい家庭への支援として始まったのが最初のようですが、非課税地域限定などの縛りはなく、誰でも気軽に利用できるとあって大評判でした。
買ってもすぐに飽きてしまいますからね…。一か月で遊びきると思えば丁度良いし、とりあえず借りてみて、子どもが夢中になってから購入を検討することができるのも良いですよね。
図書館はサービスの宝庫!
今回は図書館の知られざるサービスを紹介しました。日本の図書館、年々進化していっています。私たちが子どもの頃の図書館のイメージとは全く違った新しい使い方が生まれつつあります。
その情報をしっかりとキャッチして、お得に有意義に活用していきたいですね。
冒頭にも触れましたが、自治体や図書館によってサービスは本当に様々ですので、ぜひ一度近くの図書館へ足を運んでどんな使い方ができるかチェックしてみて下さいね!
それではまた次回!