夏の自由研究と言えば、工作や実験などいろいろなテーマがありますね。
今回は、キッチンにあるものや身近な食材でできる自由研究を5つ紹介します。
もちろん時間をかけて壮大な研究をするのもいいのだけど、それが難しいこともありますよね。そんなご家庭に向けた自由研究テーマです。
どれも材料を集めやすく、終わった後はごはんの足しにできる、簡単でエコなものになっています。
こんな方に……
・忙しくて自由研究にじっくり取り組むのが難しい。時短で簡単にできるものはないかな…
・一緒にキッチンに立って親子で楽しめる自由研究をしたい。でも材料費や準備が負担でないものがいいな…
・自由研究にしか使わないものを買ったりするのはもったいない。家にあるもので、物を無駄にせずにできる自由研究はないかな…
・ゴミを出さずにできて、成果物をおいしく飲んだり食べたりできる自由研究だったら、子どもも最後まで楽しめるのに…
そんな時におすすめの自由研究です。それでは1つずつご紹介します。
①どれくらい伸びるかな?かんたん水耕栽培
スーパーに売っている豆苗や小ネギを、日当たりの良い室内で育て、成長を記録していく自由研究です。毎日決まった時間にミリ単位で長さを計測して成長スピードを記録していきます。
同時に天気も記録していけば、晴れの人曇りの日の伸び率の差も研究できますね。
例えばこんなグラフであらわせます。↓
何ミリになったかが縦軸、横軸に日付と天気を入れています。
縦軸は、1日あたり何ミリ伸びたかを記録してもいいですね。
このグラフだと数字を適当に入れていますが、1週間~10日間ほどやってみるともっと立派なグラフになりますよ。毎日同じようなペースで伸びていくのか、波があるのかも、折れ線グラフだと見やすいですね。
【用意するもの】
・市販の小ネギ(細ネギ、薬味ネギなど、商品名の呼ばれ方はいろいろ)
・容器(空になった調味料のボトルや花瓶など、水が入る清潔な入れ物ならOK。ペットボトルの上の部分を切ったものでも。※ケガしないように切り口はガムテープで補強してね)
【やり方】
・根っこから5㎝で切った小ネギを容器に入れ、半分浸かるくらいまで水を入れる。
・室内で日当たりの良いところ(窓際など直射日光ではない所)に置いておく。
・毎日決まった時間に(夜がおすすめ)長さを計測する。
・水の入れ替えは朝晩2回。
※1本だけを育てる方が分かりやすいけど、何本かの束で育てる場合は成長を記録していく1本を決めて目印をつけておこう。(100円ショップに売っている細いヘアゴムを根元にゆるく巻いておくのがおすすめ)
ちなみに豆苗の場合は、同じように根元から5㎝で切り、水は根っこが浸かるくらい入れます。(豆の部分は水に浸からないようにしましょう)あとは同じように育てればOK。
育ったものはおいしく食べることができます♪自分で収穫して調理するとなお楽しいですね。
②いろいろな食材からダシをとって比べてみよう!
ダシといえば昆布や鰹節が定番ですが、野菜のダシ、お肉のダシ、いろいろな食材でダシをとって味や色を比較してみると、子どもにとって多くの発見がありますよ。
家族でキッチンに立って一緒に楽しめる自由研究です。お子さんにとっては料理に興味を持つ入り口になるかもしれません。
これってダシとれるのかな?なんてものも試してみると、案外おいしかったり。失敗してまずーいダシがとれたらそれはそれで良い笑い話になります。
小学生だと、料理にダシが使われていること自体を知らない子も多くいます。お家の人やお店の人はこんなふうにダシをとって料理してくれていたんだという気付きにもなるかもしれません。
また、同じ料理を別々のダシで作って食べ比べてみると「ダシによって味がこんなに変わるんだ」ということにも気付けます。この自由研究とあわせて、市販されている便利な顆粒ダシや乾物、中華ダシやコンソメキューブなんかもダシの仲間として認知できるといいですね。将来の自炊の幅が広がる良い機会になりそうです。
実験と言いつつ材料を茹でてダシをとっていくだけなので特別な準備はいらず簡単ですし、食材はそのまま料理にできるので無駄がありません。
研究結果は文章だけでなく図にまとめると分かりやすいですね。
例えばこんなふうに、味の違いをグラフにまとめるのも面白いですよ。↓
これを並べて表にすると立派なポスターになりますね。
作る手間はかかりますが、料理との相性を確かめて表にまとめるのも楽しいです。↓
③いろいろな条件で試そう!お茶の濃さは何で決まる?
茶葉をいろいろな条件で水(湯)につけ、時間を測ってその濃さの違いを比べるという研究テーマ。
家にある麦茶のパックでもいいですが、ラズベリーティーなど色が鮮やかでわかりやすい紅茶もおすすめです。
温度や時間の条件を変えて比較してみると、小学生のお子さんでもどういう条件だと色が出やすいかが自力で分かるはずです。
たとえばこんな表にまとめることができます。↓
実際は写真を貼ると実験の様子がしっかり残せて良いと思います。
写真は、同じコップに入れて同じ場所(背景が白いところ)で撮りましょう。
似たような写真ばかりになるので、何℃の何分のお茶か、メモと一緒に写真を撮るとごちゃまぜにならないのでおすすめです。
家の麦茶を作るついででもいいですし、紅茶を使って実験して、「終わったら紅茶と一緒におやつにしようね」とあらかじめ約束しておくとモチベーションにつながるかもしれません。
④揉んでしぼって、野菜からどれだけ水が出る?
料理の時に塩もみをすることがありますね。いろいろな野菜で塩もみをして、出てくる水分の量を比較するという実験です。漬け物や和え物を作る下ごしらえにもなるので一石二鳥ですね。
水分と言うと子どもは飲むことだけだと思いがちですが、野菜や食べ物に含まれる水分を摂りながら食事していることに気付くきっかけになる研究テーマです。
普段目に見えない水分が目に見える形で出てくることも、好奇心を刺激してお子さんにとっての発見になりそうですね。
「塩を入れて揉むだけでどうして水が出てくるの?」という疑問が出たら、調べてまとめてみるとより学びが深まります。「浸透圧」の仕組みなので少し難しいですが、NHKなど子ども向けに解説してくれているサイトもあります。
【手順】
①野菜を一口大に切る
②塩と一緒にポリ袋へ入れる
③どの野菜も同じ時間同じ場所に置く
④袋に爪楊枝で穴をあけて計量カップに水をしぼる
厳密に水分量を比較したい場合は野菜は同じグラム数でそろえてもいいですが、「きゅうり1本からこれだけ、ナス1本からこれだけ、」というふうに1個2個の単位の方がお子さんによっては分かりやすいかもしれません。
表にする時は、種類ごとに計量カップにしぼった時の写真を撮って並べてみると色味の違いも見えて面白いです。
出てくる水の量を比較する時は棒グラフだと差が分かりやすいですよ。↓
⑤あらゆる食品を調べよう!塩分調査隊
あらゆる食品の塩分濃度を測って比較するという自由研究です。塩分濃度計がお家にある場合におすすめ。購入する場合は、安いものなら2千円台から購入できます。
家庭料理の濃度を測ってもいいですが、味付けの濃さは家庭によりけりなので、市販の食品がおすすめです。
普段何気なく口にしているカップ麺やお菓子など、「え!こんなに塩分強かったの?!」という発見があると思いますよ。
あわせて、1日の適切な塩分摂取量についても見ておくと健康的な塩分の目安が身についていいですね。ご家庭で料理をする時に塩分の取りすぎにならないように工夫していることなどを話してみても理解が深まると思います。
塩分量も表にまとめる場合は先ほどの④と同じように棒グラフだと差が分かりやすいですよ。
というわけで、全5選の研究テーマでした。
なかなか自由研究に気がのらないお子さんでも、食べ物に関することならハードルが下がるかもしれません。
凝ったことを一緒にやってあげる時間がないと思っているパパママさんも、どうか夏休みをお子さんと一緒に楽しく少しでもストレスなく過ごせますように。