青空文庫を知っていますか?~無料で本が読めるサイト~

【お役立ち情報】




著作権が切れた作品は、無料で読める?



アニメや小説には「著作権」がありますね。作品を作り出した人の権利です。違法アップロードはいけませんと呼びかけるCMもよく見かけますが、人の作品を勝手に利用することは著作権を傷つけることになり、法律で罰せられます。

しかし、この著作権は永久に守られるものではありません。著作権は期限付きなのです。このことは意外と知らない人も多いです。

著作権についてはこちらの読み物ページで分かりやすくまとめているので、気になった人は教養として学んでみて下さいね。↓

「著作権ってなに?~なぜ、なんのためにあるの?」
https://icoi-tanuki.com/copyright/




簡単に言うと著作権は作者が作品を発表してから70年、もしくは作者が亡くなってから70年で期限が切れます。

その期限が切れた作品は、作者やその権利を引き継いだ人の許可が無くても利用できるということです。


その仕組みを利用したものが、今回紹介する「青空文庫」です。こちらは著作権が切れた作品をネット上で人々が読むことができるようにしているサイトです。


それって大丈夫なの?合法なの?と心配になる人に向けて、今回は青空文庫について紹介したいと思います。

青空文庫にはどんな作品がある?



みなさんは電子辞書を使用した経験はありますか?

年代にもよると思いますが、昨今の電子辞書の中には有名な古典作品や近代文学が収録されていることが多いです。授業中に調べるふりをしてずっと作品を読んでいた、という話もよく聞きます。(私もですが…)

教科書に載っている夏目漱石の「こころ」や太宰治の「人間失格」なども、実はもう辞書の中に入っていたりします。

あれらは著作権が失効しているから、誰でも見ることができる辞書の中に収録することができるわけです。辞書に入れるからと言って漱石や太宰の子孫に使用料を支払っている、なんてことはないわけですね。


青空文庫もそれと同じように、日本が誇る文豪たちの作品の多くをネット上で公開しています。もちろん使用料は発生しません。青空文庫では著作権が失効していなくても、作者からの許可を得た作品も公開しています

その数は膨大です。試しに有名どころの古典作品名を入力してみると分かりますが、国民が周知しているような名前の作品はほとんど収録されています。


青空文庫はどうやって成り立っている?




古典作品ですから、データがもともとあるわけではありません。夏目漱石はWordで小説を書いていませんからね。


つまり、青空文庫に載せるために手作業で作品をデータとして打ち込んでいるわけです。それを間違いがないか点検し、校正し、公開し…と、人の力によって支えられています。

しかしその作業はすべて専従者を置かないボランティア活動によるものです。なんと、人件費はゼロということですね。これはものすごいことです。

本当に本と文学を愛する人々によって支えられているサイトです。しかも、なんと1997年から始まった非常に歴史ある取り組みなんですね。決まったリーダーを置かないというポリシーで今日も公平に運営されています。

とはいえ運営すること自体にもお金はかかります。寄付や広告収入によって運営にかかる経費を賄っているそうで、サイトでは寄付やボランティア募集を呼びかけています。


青空文庫のような仕組みが長く続くように力を貸したいという方が賛同し続ければ、今後も存続していくでしょう。ぜひ一度サイトを訪れてみてください。


青空文庫の作品を二次利用してもよい?



青空文庫の作品は著作権が切れているものと、一部そうでないものがあります。著作権が切れているものは、第三者が入力作業したとしても、そこに権利は発生しません。
つまり、青空文庫に入力されているデータに著作権はないということです。


ダウンロードして複製コピーしたり、ルビを付けたり、誰かに配布したりしても問題ありません。もしそこでお金を受け取ったとしても問題ないということです。

しかし作者の許可により公開されている、著作権の切れていないものについては、二次使用に制限があります。個人の利用にとどまらず、他者に複製して配布するなどの行為は作者の許可が必要になります。


青空文庫のサイトでは作品の扱いについて詳しい説明が載せられているので、どのような扱い方が許されるかを確認する際はきちんと読んでからにしましょう。

まとめ



青空文庫は日本が誇る古典作品をはじめとして豊富な文学が収録されているサイトです。知っているだけで本当に豊富な知識や教養を身に着けることができます。


電子書籍で最新の本を読むのも良いですが、名作と呼ばれている作品に手を伸ばしてみるのもおすすめです。


青空文庫は文学を愛する人々の好意と熱量で支えられているクリーンなサイトなので、安心して利用してくださいね。


青空文庫のリンクはこちらです。まずは気になる作品名を検索してみて下さいね。

↓↓
青空文庫 Aozora Bunko




それではまた次回!

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